それでは、毒舌キャラとして成功するために必要な事を3点用意しましたので、それぞれについて説明していきたいと思います。
1つ目は、事前に断りを入れておく事です。普段からできるだけ沢山の人と交流を持ち仲良くしてもらいながら、自分の性格を理解してもらい、こう言うキャラでいきます。と言う事を事前に話しておく。これが1番やりやすくて安全な方法だと思います。
これまでまったく面識の無い人間にいきなり毒を吐かれた場合、例えそれが演技だとしてもどう対処したらいいか戸惑うと思います。しかし、良く知った仲であったならこれが演技なんだなと言うことを最初からわかってますから、事前に対処のやり方も準備していると思います。
2つ目は、毒を吐く時の言い方や態度を下品に振る舞わない事です。わたしの見る限り、成功している毒舌キャラの方は一様に清潔で真面目で誠実なように見受けられます。それは、相手に不快感を与えないような態度であったり、服装であったり、言葉遣いを選んでそのキャラクターを演じているのだと考えられます。
3つ目は、毒を吐く時の振る舞いや言葉遣いなどにユーモアを感じさせることと、その言葉に説得力を持たせる事です。なるほどそうきたか、と言うようなとんちの効いた、誰もが納得させられるようなやり方が必要です。
誰からも共感を得られないようでは、それはただの個人的な思いで悪態をついただけになってしまいます。その悪態にもとにかく他をうならせるだけの説得力がなければなりません。
そもそも、毒舌キャラと言うのは何故お茶の間に受け入れられたのでしょうか。ここにもっとも大事なヒントがあります。
毒舌の中には実は本音を発する行為、と言う側面が含まれています。
社会と言うのは、本音と建前で成り立っています。ですが、全て本音。全て建前。では上手く回っていきません。いい塩梅でTPOに合わせて使われてこその本音と建前です。
ですが、テレビの世界と言うのはそのほとんどは作り物で、ちゃんと台本があって進行の指示もあり、台詞まで決められています。言わば、建前の世界です。
そこに、本音でズバッとしゃべっている出演者がいると、視聴者は不意に興味を持っていかれます。
視聴者はいちいち番組に対して、これは演技で全部作り物だなんて考えながら観ていません。
どちらかと言えば、番組の世界にどっぷりと入り込んでほとんどを信じて疑いません。それもごく当たり前のように思います。何故ならそのように作り込まれているからです。視聴者がグッと引き込まれて一喜一憂するようにたくさんのノウハウを使って作られているのですから、普通にぼーっと観ていたら一瞬でその世界に入っていきます。
そんな完璧に作り込まれた世界の中で不意に本音をしゃべる人間があらわれると、視聴者は不思議と救われた感じになります。
特に日本のような世の中全部が建前。みたいな社会では、窒息しそうな圧迫感が漂っていますから、自分が本音を言えない中で、そういう本音をズバズバ言える人と言うのは、一種の憧れであり、救いでもあります。
いつの時代も毒舌キャラは必要な存在であり、求められる存在であるのです。テレビの世界に限らず、普段でも紹介したこれらを活用してみてはいかがでしょうか。