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映画 『海街diary』を観た感想

投稿日:2018年6月14日 更新日:

最初は何か起こるのかと期待して観てました

前回の映画「22年目の告白 -私が殺人犯です-」に引き続き、TVで映画をやっていたので、その感想をわたしなりに考えてみました。この映画は「22年目の告白…」よりもわかりずらいと言えばわかりずらく、つかみどころのないと言えばつかみ所のない作品でした。いろいろな感想は持ちましたが、取捨選択してちょっと違う視点からの感想にしてみようかと思いました。

『海街diary』(うみまちダイアリー)、原作は吉田秋生先生による漫画で、是枝裕和監督が監督・脚本をつとめた映画。

物語のキャッチフレーズは「家族を捨てた父が、残してくれた家族」、なので、この言葉が出る人物から連想すれば、物語の主役らしき人は四女のすずということなのだろうと思います。全体として観た感想ではそういった事を感じさせないような作りになっている。と言うか、三姉妹のキャストがすごすぎて結果的にそうなったと言うべきなのか分かりませんが。

物語としては非常にたいくつな映画

この映画、何も考えずに観れる映画でありながら、何かしらを求めながら観ていると、とても退屈で、なんでもない日常を切り取って貼り付けているような映画と言う印象を受けました。

それが、是枝監督の映画の撮り方なのか知らないが、要約すると、一応脚本があるので物語を辿りながら、主要の役者四人のクランクインからクランクアップまでのドキュメンタリーを撮影したといった感じであろうかと思いました。映画の中の役柄と役者がリンクしたかのような感じもあり、全編通して夢の中にでもいるような綺麗で不思議な作りに仕上がっていて、こちら側に何かを訴えかける様な印象はひとつも感じませんでした。

主人公である、広瀬すずに至っては台本はなく、その場で台詞を伝えられて演技をするという、是枝監督が子役にする手法で撮影されたと言います。役者の持つ個性をを引き出しながらそれを作品に切り取っていく作業を淡々と進めていったという感じからか、ドキュメンタリータッチなそれでいてフィクションであって、映画のアルバムというか、何度も言いますが不思議な感じでした。

これは役者さんを観る映画

是枝監督のこういった撮影手法は、普段の演技では観ることの出来ない役者さんの素の部分を垣間見る事のできる瞬間なのではないかと思いました。

長女の幸を演じた綾瀬はるかさんが、普段ぽーっとした印象であったのが、この映画ではキリッとした役を演じてらっしゃったり、次女の佳乃を演じた長澤まさみさんは、普段そのままというようなナチュラルな演技をされていたり、その中でも、関心を持ったのは三女千佳を演じた夏帆さんでした。千佳とすずが二人でカレーライスを食べるシーンのところがとても気に入りました。普通というか、わたしが見てきた中で食事のシーンの役者さんは普通、ほぼ食事には手をつけないというのがいままでのした。しかし、このシーンでの夏帆さんはがっつりと本気で食べていて、もしテイク2テイク3とかなった場合同じ演技が出来るのかなとこちらが心配になるような食いっぷりでした。ここには、役者魂を感じずにはいられませんでした。

この映画に出てくる、色んな役者さんを観ていても、演技をすることばかりに気を使っているような役者さんからはどこか軽い印象を受けて、逆に演技をしない、素の役になりきっている役者さんには、とてもいい水温で泳げている魚のような生き生きとした印象を受けます。

物語や、映像もそうですが、役者の持つ感性と、物語が進んで行く中で起きてくる心境の変化を、それぞれの役者をを通して充分に感じる事ができた。この映画はそんな映画だと思いました。





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